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人間関係の悩みがなくなる世界
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新型不登校(新型うつ病)のカウンセリング事例

中学生の息子が、不登校になったという相談を受けました。

30年前、不登校と言えば「お母さんの愛情不足」なんて言われたものです。

しかし今は、そんな簡単な時代ではないのです。

イジメ、友人関係、先輩との上下関係、先生との関係、勉強のこと、クラスとの関わりなど、実に様々です。

そして相談のあったその子は、学校に行こうとすると体調が悪くなるが、休みの日はとても元気、ということでした。

というわけで、まずはその子に会って、話しをしてみることにしました。

さて、その子にあった第一印象は「顔の色つやがとてもよい」というものでした。

とても、人間関係で悩んでいる、不登校で悩んでいる顔をしていないのです。

そこで何気ない世間話をしたり、一緒に昼ご飯を食べたりしました。

そして私は、あることに気がつきました。

「この子は、学校に行っていないことに、何ら罪悪感を持っていない。」

普通、イジメ被害にあっている子でも「学校に行かなければならない」と思っています。

イジメをする方が悪いに決まっているのですが、イジメられた側も「学校にいけない自分は悪い」と思ってしまうのです。

ところがこの子は、自分が学校に行けないことに、何一つ罪悪感を持っていないのです。

この子がイジメや人間関係にまったく問題がない、という保証はありません。

しかし、学校に行けないことに罪悪感をいっさいもたない場合、パターンはほとんど決まっています。

「新型不登校」

この子の場合は、まちがいなく新型不登校でした。

新型不登校とは、新型うつ病の不登校バージョンです。

新型うつ病とは、仕事はできないが休みの日はとても元気という、うつ病のことです。

新型うつ病は、大企業と公務員ばかりに多発しています。

つまり、病気で長期療養しても、絶対に解雇されない職場だけに起こる病気です。

医師の中には「サボリ病」「病気じゃない」と断言する人もいます。

たしかに、仕事の時だけ脳内物質の分泌がとまり、休みの日だけきちんと分泌する、なんてことは医学的にありえない、というのです。

しかし、仕事になると体に不快な症状が出るのは本当で、ウソはついていないのです。

この不登校の子の場合も、まったく同じ状態でした。

さて、正直なところ「新型不登校」はとても手強いです。

普通の不登校よりも、はるかに手間がかかります。

なぜなら、本人に罪悪感が全くないからです。

そして私は、ご両親に対応方法を説明することにしました。

母親が救急搬送

ご両親には、新型不登校の精神状態を十分に説明しました。

新型不登校は、嫌なことをするときだけ体に症状が出ます。

しかし楽しいことをするときは、思いっきり楽しめます。

快楽を求めるときは元気になり、不快なことがあると、体の調子が悪くなるのです。

つまり、楽しいことだけして、嫌なことはしない。

この子は

「体の調子が悪いのは、学校のせいだ」

と心の底で思っています。

自分は、いっさい何も悪くない。

だから、学校を休むことに罪悪感がないのです。

新型不登校はとても手強いですが、深刻な精神の病ではありません。

なんたって、罪悪感がゼロですから。

自分への自信は、何一つ失っていないのです。

引きこもりや一般的な不登校は、自信を失っているからなるです。

だからこの子は、自殺しようとしたり、精神がおかしくなることは絶対にありません。


体調が悪くなるのは、学校と家の温度差がありすぎるからです。

学校がマイナス10度の極寒で、家が20度の快適温度だとします。

毎日、こんな落差の激しい環境を行ったり来たりしたら、誰だって体調不良になります。

もっとも、学校がマイナス10度の極寒なのは、この子にとってだけですが・・・。

そしてご両親には、次の対応方法を説明しました。

・子供に、精神状態を説明する(中学生だから理解可能)
・家の中の生活を、規則正しくする
・家では、トイレ掃除、お風呂掃除などのノルマを課す
・深刻な精神の病ではないが、すぐには治らないので、長い時間をかけて取り組む

新型うつ病や新型不登校の人は、性格がダラっとしている、という特徴があります。

なんとなく、行動に「しまり」がないのです。

だから規則正しい環境を、不快に感じる傾向があります。

そこで、家の中の生活を規則正しくしてやると、家を少し不快に感じるようになります。

すると学校と家の温度差が縮まるので、体の症状がおさまっていくのです。

こんな説明をご両親にして実践してもらったところ、

「3学期から学校に行く」

と本人が宣言したのです。

ご両親も、安心しました。


ところが、、、。

3学期になっても、学校には行けませんでした。

そしてこの状況に、お母さんが動揺してしまいました。

3学期からは学校に行ってくれると思ったのに、行けないなんて・・・。

混乱したお母さんは、子供をそこら中の病院や相談機関に連れて行きました。

しかし、やっぱり学校には行けません。

お母さんは、いろんな相談機関で異なる説明を受けて、さらに混乱しました。

やがて、お母さんに「不眠」「食欲不振」「無気力」「人に会いたくない」「手の震え」という症状が出始めます。

本物の「うつ病」の初期症状です。

これは新型不登校とは異なり、とてもよくない状態なのです。

私は「ただちに精神科を受診させるように」とお父さんに伝えました。

しかし、子供のことで頭がいっぱいのお母さんは、受診を拒否します。

それから数日後、、、。

朝の4時くらいに、お母さんは激しい胸の痛みを訴えて、救急搬送されました・・・。

お母さんのうつ病

お母さんは病院で精密検査を受けましたが、何も異常がありませんでした。

やはり精神的な負担から自律神経に異常を来たし、体におかしな症状が多発したようでした。

典型的な「うつ病」でした。

お母さんがうつ病になった原因は「息子の不登校」です。

しかし、不登校の子供は全国で10万人以上もいます。

そして不登校の子供を持つ10万人以上の母親が、うつ病になったという話しはそれほどありません。

つまり子供が不登校になったからといって、母親がうつ病になる理由などないのです。

しかしうつ病になった理由はなんであれ、家庭の事情はとても複雑になりました。

自分の存在のすべてを否定する、うつ病のお母さん。

自分の存在をすべて肯定する、新型不登校(新型うつ病)の息子。

まったく正反対の2人が、一つ屋根の下にいることになったのです。

同居の家族は、接し方や今後の生活など、わけがわからなくなりました。

そこで、これから何をどうしていくべきか、アドバイスをしました。

・お母さんの治療を最優先で行う
・お母さんがいなくても生活ができるよう、家事を全員で分担する
・不登校の問題は後回しにする

これまで多くの家庭をみてきましたが、お母さんが病気になると家庭の機能は大幅に低下します。

お父さんが病気になっても、家庭生活というのはあまり大きく変化しません。

ところがお母さんが病気になると、家庭生活は大変なことになるのです。

これまで、お母さんの精神病によって崩壊してしまった家庭をたくさん見てきました。

だからお母さんには、なんとしても立ち直ってもらわなければならないのです。

今の母さんは倒れた直後ですから、人の話を聞くことができません。

そして、体を動かす気力がありませんから、自殺などの問題行動を起こすこともありません。

自殺などの問題行動は、回復期に入ってからのことです。

今は回復期ではありませんから、そっと寝かせおくだけでよいのです。

そしてお母さんが寝ている間に、お母さんがいなくても生活できるような家事分担を確立させます。

これは、不登校の子供にとっても、とてもいいことです。

なぜなら家の中での仕事が発生し、規則正しく役割を果たさなければならないからです。

こうして、全員に落ち着いてもらって、日常生活が送れるようにしてもらいました。

そしてこの次は、お母さんが回復期に入る前に、お母さんがうつ病になった原因を把握しなければなりません。

うつ病は、薬を飲んで安静にしているだけでは、治らないのです。

うつ病は、本人が自分を否定する考えをやめない限り、永久に治らないのです。

だから回復期に入って人の話を聞けるようになったら、人生の考え方を変えてもらう必要があるのです。

そのためには、お母さんがうつ病になった背景と原因を知って、適切なアドバイスをしなければなりません。

そこでお父さんに、家庭の状況やお母さんの生い立ちなどを聞くことにしました。

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